暖かくなったのと腰の調子がよくなったのとで、春先から時々歩いて帰宅するようにしている。
片道速足で30分の距離だが、とにかく抜け道ばかりを通るので自然にあふれている。
みかんの花が咲く季節、ある道に差し掛かるとその場所だけ強烈にかぐわしいみかんの花の香りが。
道の真ん中で足を止めて、深呼吸。 一年のうちでとっても貴重な時を満喫。
さて。
昨夕は今にも雨が降りそうな空模様だったので、終業時間早々に工房を出た。
すると、この時間、幼い女の子がひとりで道にじっとたたずんでいるのが気になった。
ゆっくりと近づいて「こんにちは」と声を掛けてみる。
すると女の子がこちらに寄ってきて、小さな手に握った花束を差し出して「これ、あげます。」
見ると可愛らしいピンクの野花。
「お母さんにあげようと摘んだお花よね?持って帰って渡してあげたら?すごく喜んでくれるよ。」
と言っても、「いいんです。これ、あげます。」と。。。
せっかくなので、ありがたく戴いちゃいました♪
歩きながら色々と思いを巡らす。。。
どうして私にくれたのかな? お母さんにあげたかったんじゃないのかな?
一生懸命摘んだのに、家に持って帰れない事情があるのかな?
女の子って可愛いな。
うちなんて息子だけだったから、花より虫をプレゼントしてくれてキャーキャー言わされたっけ。
大事に持ち帰り、家族にエピソードを話しながら早速窓辺に活けた。
小さな女の子からもらった、可愛らしい野花の花束。
余裕がない心境で日々過ごしていたのに、気持ちがほっこり癒された。
今朝も、起きて眺めて、そしてニッコリ。