大西陶芸

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薔薇の洗面鉢

先日、このブログを見てくださっている知り合いの方から「頻繁に更新してるね♪」と

お褒めの言葉(・・・と、勝手に解釈してます)を頂いた。  

約束しましたもん。  

でも、毎日は無理だってことも・・・言いました。  ねっ。  

 

さて、今日は約50センチの洗面鉢の絵付けをしました。来春、とある松山のビルに6個

設置されるもので、その一番手です。  お客様の希望は『写実的な薔薇』

黒い薔薇と、砥部焼き独特のゴス絵の具を使った青い薔薇がお好みだそうです。

 

これは下書きから始めて、約4時間後。

「ダミ」という技術で、絵の具を含ませた筆先に水をしみ込ませ、グラデーションをつけて

濃淡を表現します。その為には、大きな洗面鉢を筆を運ぶ方向にグルグルと

回さねばならず、普段よりかなりの力仕事です。

 

 

それから、約1時間後。

右側の薔薇を塗り終えました。これで完成ではありません。明日もう一度見直してから、

次は側面の絵付けに取り掛かります。

大雑把な性格なのにやってることは細かい仕事なので、集中力(&眼も!)が

長時間は持ち堪えてくれません。

お客様のためにも自分のためにもいい仕事がしたいので、明日の元気な朝イチから取り掛かります。

 

洗面鉢は土の段階では今よりも大きく、手ロクロで成型するにも力はいるし、技術はいるし

本当に大変な作業です。削りで形を整え、割れが発生しないよう乾燥させて素焼き。

それからは私が時間をかけて(広範囲なので)絵付けをし、釉薬をかけて窯の中に・・・。

ここまで関わっている人間が細かく注意を払い制作しても、窯が焼きあがって扉を開ける

まで綺麗に焼けているかわかりません。約束されない厳しい世界なんですね。

でも、それが陶芸なのです。

だからこそ、価値があるのだと自負しています。

先日洗面鉢がやり直しになってしまったので、特にそう思い込んでいる私です(涙)